夏と花火と連絡船

  今年も花火シーズン真っ盛り。各地の花火大会へ実際に
  出かけられた方も多いことだろう。少しでも良い場所をと、 函館港に浮かぶ青函連絡船摩周丸
  様々な場所を周っても、人、人、人であまりよく見えなかった
  という経験をした方も多いはず。

  ところが、函館にはそんな問題を吹き飛ばす知られざる
  絶景花火スポットが存在する。

  その場所とは函館港に浮かぶ青函連絡船摩周丸である。
  
  普段はかつての連絡船の歴史を伝える記念館となっているのだが、
  年2回の花火大会の日には花火見物客のため、19:00~21:30まで
  特別に開館される。 美しい夕闇に包まれた函館港

  入口で入館料500円を支払い、船の前方にある操舵室(ブリッジ)
  に向かうと、眼前に美しい夕闇に包まれた函館山と、西部地区の
  街並み、正にこれから花火が打ち上がる函館港が広がった。

  船内は基本的には立ち見となるが、船内の屋外最上部にある
  「コンパス甲板」やここ、操舵室などから、自由に花火を観覧する
  ことができる。入館料を払ってまで立ち見することに、疑問を
  感じる方もいるかもしれないが、船上から一帯の埠頭を埋め尽くす 埠頭に押し寄せる見物客
  大群衆を目にすれば、これは決して高いものではないことが、
  すぐにわかるだろう。

  船上では飲み物やおつまみの特別販売もあり、トイレに行くのも
  非常に楽である。

  一発、また一発と花火が上がる。見えづらい低い花火や、仕掛け
  花火も手に取るように近い。人の頭がほとんど気にならない。

  花火大会はこんなに自由で楽しいものだったのかと思う。 船内からの花火と夜景は見事

  花火の合間も、ライトアップされた西部地区の夜景や、現役時
  さながらの船内の様子で十分に楽しめる。

  花火が終わると、最後に粋な演出が。

  「蛍の光」のメロディーが流れてくるのだ。

  かつて連絡船の出航時、幾度となく流され、多くの乗客の旅立ちと
  別れを演出してきた、あの蛍の光のメロディーで見物客を送って
  くれるのである。

  もう動かない船なのに、まるで、どこか遠い場所から旅をして
  きたような気分になるのが不思議だった。

  皆様も来年はぜひ、函館の連絡船で花火を見る、不思議な真夏の
  夜の夢を体験してほしい。その摩周丸も長年の潮風で各所に傷みが
  生じており、運営するNPO「語りつぐ青函連絡船の会」では
  マストを修繕するための募金を9月末まで募っている。

  詳しくは以下まで。

  ☆語りつぐ青函連絡船の会ホームページ
  http://www.renrakusen.com/

タグ:連絡船 花火

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