カルチャーナイトの侮れない鉄道展示
カルチャーナイトという言葉を皆様はご存知だろうか。
これはデンマークのコペンハーゲンが発祥の地で、地域の
民間施設や教育施設などを特別に夜間開放し、家族そろって
地域の文化に触れられる催しのことである。
近年、道内でも函館や札幌を初め、各地で開催されるよう
になり、多くの市民が年に一度の「夜の遠足」を楽しめる
ようになった。
函館でも2005年から開催されていて、今年で5回目となるの
だが、その内容には他の地域に無い特徴がある。
今年の開催日は10月9日(金)。
偶然にも14日の鉄道の日に近い。だからというわけでもない
のだろうが、函館では鉄道に関する内容がいくつも含まれて
いる。
まず、JR函館駅ではホームで特急車両の展示が行われる。
注目すべきはその編成で、なんと、全く違うタイプの特急
車両の先頭車両同士を背中合わせに連結し、この展示のため
だけのスペシャル編成が用意される。
昨年度はスーパー北斗でおなじみのキハ281系振子特急車両と、
鉄道ファンに大人気の国鉄時代の塗装を維持したキハ183系
特急車両が手をつなぎ、一夜限りの夢の共演を果たした。
鉄道に詳しい方は、「まさか ! 全然違う車両をどうやって
走らせたのか」と思うだろう。もちろん、そのままでは走る
どころか、連結することさえできないため、車両基地で
わざわざ連結器を交換し、最後はディーゼル機関車の
エスコートでホームに据え付ける方法がとられた。
車内を公開するため照明も必要で、エンジンも両車両で
稼動させた。
ここまで手間ひまをかけた以上、公開されるのは客室だけに
留まらない。憧れの運転席からは、闇の彼方へと美しい
カーブを描くホームの照明や、今まさに発車を待つ対向列車
の明かりなど普段、知ることのない特別な夜景の数々が、
一望のもとに見渡せる。
これは鉄道好きでなくても、一度は見ておきたい価値ある
光景である。公開中は改札口前で受付をすれば、無料で入場
でき、記念品までついてくる徹底ぶりだ。
ちなみに今年はスーパー白鳥用789系と、北斗用キハ183系の
両車両が用意される予定で、車内には札幌-旭川の旭山動物園号
でおなじみの「ハグハグチェア」(動物の着ぐるみで装飾された
記念撮影用の座席)も仮設されるという。
なお、この展示はあくまで、カルチャーナイトの一行事として
行われるため、JRの鉄道の日イベント関連の案内には載って
いないので、注意が必要である。
JRがこれだけの内容なら、函館市電も負けてはいない。
こちらはなんと、函館市役所の1階に最新のLRVらっくる号を
モデルにした運転シミュレーターが設置される。
本物そっくりのレバーを使って市電の運転が体験でき、制服・
制帽や手袋まで用意されるこだわりよう。映像も年々、改良
されているようで、大人も思わず引き込まれる見事なリアルさ。
会場は家族連れらの熱気に包まれる。
この他にも市電の運転士さんらによる、バルーンアート作成
などの子ども向け教室が行われる(今年は「発電にチャレンジ!
ペーパーハウスに灯かりをともそう」を予定)。
鉄道の催し以外にも、裁判員制度で話題の裁判所の法廷が公開
されたり、公共施設や資料館の特別公開、工作教室や語学講座
など、もりだくさんのプログラムが予定されていて、これらの
会場間は17:00~21:00の間、15分間隔の無料のシャトルバスに
よって結ばれる。
年に一度の行事ではあるが、観光地だけではない、知られざる
函館の奥深さに触れられる機会として、また、全国でも極めて
珍しい鉄道の夜間公開行事としてみても、このはこだてカルチャー
ナイトは貴重な存在といえる。
皆様もぜひ一度、いつもと違う函館の秋の夜長を経験してほしい。
※ ご案内 今年のカルチャーナイトは台風接近のため、中止となりました。
※ JR函館駅特急車両展示 2009年 10月9日(金) 18:00~20:00予定
災害等の場合は変更・中止の場合あり
※ 函館市役所 函館市電関連展示 同じく9日の18:15~20:00予定
函館市役所ホームページ
(イベント情報欄「はこだてカルチャーナイト2009」開催の
お知らせを参照 概要紹介はPDFファイル)
http://www.city.hakodate.hokkaido.jp/
これはデンマークのコペンハーゲンが発祥の地で、地域の
民間施設や教育施設などを特別に夜間開放し、家族そろって
地域の文化に触れられる催しのことである。
近年、道内でも函館や札幌を初め、各地で開催されるよう
になり、多くの市民が年に一度の「夜の遠足」を楽しめる
ようになった。
函館でも2005年から開催されていて、今年で5回目となるの
だが、その内容には他の地域に無い特徴がある。
今年の開催日は10月9日(金)。
偶然にも14日の鉄道の日に近い。だからというわけでもない
のだろうが、函館では鉄道に関する内容がいくつも含まれて
いる。
まず、JR函館駅ではホームで特急車両の展示が行われる。
注目すべきはその編成で、なんと、全く違うタイプの特急
車両の先頭車両同士を背中合わせに連結し、この展示のため
だけのスペシャル編成が用意される。
昨年度はスーパー北斗でおなじみのキハ281系振子特急車両と、
鉄道ファンに大人気の国鉄時代の塗装を維持したキハ183系
特急車両が手をつなぎ、一夜限りの夢の共演を果たした。
鉄道に詳しい方は、「まさか ! 全然違う車両をどうやって
走らせたのか」と思うだろう。もちろん、そのままでは走る
どころか、連結することさえできないため、車両基地で
わざわざ連結器を交換し、最後はディーゼル機関車の
エスコートでホームに据え付ける方法がとられた。
車内を公開するため照明も必要で、エンジンも両車両で
稼動させた。
ここまで手間ひまをかけた以上、公開されるのは客室だけに
留まらない。憧れの運転席からは、闇の彼方へと美しい
カーブを描くホームの照明や、今まさに発車を待つ対向列車
の明かりなど普段、知ることのない特別な夜景の数々が、
一望のもとに見渡せる。
これは鉄道好きでなくても、一度は見ておきたい価値ある
光景である。公開中は改札口前で受付をすれば、無料で入場
でき、記念品までついてくる徹底ぶりだ。
ちなみに今年はスーパー白鳥用789系と、北斗用キハ183系の
両車両が用意される予定で、車内には札幌-旭川の旭山動物園号
でおなじみの「ハグハグチェア」(動物の着ぐるみで装飾された
記念撮影用の座席)も仮設されるという。
なお、この展示はあくまで、カルチャーナイトの一行事として
行われるため、JRの鉄道の日イベント関連の案内には載って
いないので、注意が必要である。
JRがこれだけの内容なら、函館市電も負けてはいない。
こちらはなんと、函館市役所の1階に最新のLRVらっくる号を
モデルにした運転シミュレーターが設置される。
本物そっくりのレバーを使って市電の運転が体験でき、制服・
制帽や手袋まで用意されるこだわりよう。映像も年々、改良
されているようで、大人も思わず引き込まれる見事なリアルさ。
会場は家族連れらの熱気に包まれる。
この他にも市電の運転士さんらによる、バルーンアート作成
などの子ども向け教室が行われる(今年は「発電にチャレンジ!
ペーパーハウスに灯かりをともそう」を予定)。
鉄道の催し以外にも、裁判員制度で話題の裁判所の法廷が公開
されたり、公共施設や資料館の特別公開、工作教室や語学講座
など、もりだくさんのプログラムが予定されていて、これらの
会場間は17:00~21:00の間、15分間隔の無料のシャトルバスに
よって結ばれる。
年に一度の行事ではあるが、観光地だけではない、知られざる
函館の奥深さに触れられる機会として、また、全国でも極めて
珍しい鉄道の夜間公開行事としてみても、このはこだてカルチャー
ナイトは貴重な存在といえる。
皆様もぜひ一度、いつもと違う函館の秋の夜長を経験してほしい。
※ ご案内 今年のカルチャーナイトは台風接近のため、中止となりました。
※ JR函館駅特急車両展示 2009年 10月9日(金) 18:00~20:00予定
災害等の場合は変更・中止の場合あり
※ 函館市役所 函館市電関連展示 同じく9日の18:15~20:00予定
函館市役所ホームページ
(イベント情報欄「はこだてカルチャーナイト2009」開催の
お知らせを参照 概要紹介はPDFファイル)
http://www.city.hakodate.hokkaido.jp/
タグ:鉄道 市電
2009-10-07 21:17